アスリートに限らず一般の人においても、スポーツパフォーマンス向上のためトレーニングを行うことがあります。
トレーニングを行ったからパフォーマンスが上がったのか?運動指導者は考察する必要があります。
今回は、考察する視点をご紹介していきます。
状況の整理
ゴルフの飛距離を伸ばしたいクライアントがトレーニングを希望されました。
(簡略化するために、年齢・性別などは問わないとします)
トレーニング経験はほとんどなく、傷害歴はなしとします。
初回セッションを行い、翌週もセッションを行うことになりました。
2回目のセッション開始時に、ゴルフの飛距離が向上したとの報告を受ける。
①飛距離が向上した理由は?
初回セッションから2回目のセッションまでの期間は1週間。
その間にクライアントが何を行ったのか?を確認します。
(確認する内容として、まずはこの1週間でしたことの中でいつもと違うことを確認する、次にいつもしていることを確認する)
・練習場にいって練習をした
・レッスンプロに習った
・自宅でトレーニングを行った
など、初回セッション以外の出来事を確認していきます。
②トレーニングの何が効果があったのか?
この1週間で行った新しいこととして、初回セッションを受けただけだったとします。
飛距離が伸びたのは初回セッションの可能性が高くなりました。
では初回セッションで行った何が効果があったのでしょうか?
初回セッションの内容を振り返りますが、ここでは簡素化するためにスクワットだけを行ったとします。
③スクワットの何が効果があったのか?
スクワットを行ったから飛距離が伸びました。
これは事実ですが、さらに考察する必要があります。
スクワット行ったことでなぜ飛距離が伸びたのでしょうか?
・筋肉がついた
(1度のトレーニングだけなので、この可能性はない)
・足底の荷重感覚があがった
・股関節屈曲動作の感覚があがった
・筋の出力があがった(入力感覚があがった)
など他にもありますが、いろいろと考えることができます。
(何セット行ったのか?何キロで行ったのか?どのフォームで行ったのか?も考察する対象となります)
クライアントが変化をした理由を把握することが大切です。
まとめ
パフォーマンス向上がトレーニングの効果によるものなのか?について解説をしました。
なぜここまでの考察が必要なのかというと、同じ目的でスクワットを行っても効果が出る人と効果が出ない人がいた場合、説明をすることができないからです。
何をしたのか?ではなく、何をして・何が変わったのか?が重要となります。
コメント