トレーニングの原理原則を現場で活かすには?パート1

トレーニングの原理原則は以下の8つあると前回解説をしました。

①過負荷②特異性③可逆性④漸進性⑤全面性⑥反復性(継続性)⑦意識性⑧個別性

今回は、トレーニングの原理原則8つを現場で活かすには?として、より具体的な方法を解説していきます。

*長くなりそうなので、パート1とパート2に分け今回は①〜④について解説をします。

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目次

現場で活かすには?

①過負荷

トレーニングを行っているのに効果が出ていない人の理由として、負荷が軽すぎることがあげられます。

一般の人が独学でトレーニングを行いおこりやすい誤りとして、「10回3セット」があります。

10回以上できる軽い負荷で10回3セットを行っても効果は望めません。10回ギリギリしかできない負荷設定で3セット行うことで効果がでます。

またセット数も3セットを上限と思っている人も多く、目的によっては3セット以上行うことも必要となってきます。

負荷の目安

目的や対象者によって変わってきますが、一般の方に提案する場合は日常生活を考慮すると上半身よりも下半身の筋力を優先します。

下半身の筋力は、レッグプレスで自分の体重が目安となります。

理由として、慢性障害の要因に自分の体重を支えられていないことがあります。

体重を落とすか筋力をあげるかもしくは両方が必要となります。

②特異性

柔軟性をあげたいなら柔軟性をあげるメニュー、腕を太くしたいなら腕のメニューを行う必要があります。

柔軟性一つとっても、独学で行なっている人は可動域が広い部位ばかり行い傾向が苦手な種目や部位をさける傾向があるようです。

また、野球を小学2年から大学4年までやった経験から述べると、投球に必要な筋肉が三角筋やインナーマッスルだと教科書上で理解し、どんなに鍛えたとしてもオフ明けに投球動作を実施すると筋肉痛になりました。

トレーニングだけでなく、実際の動作で鍛えることの重要性を認識しました。

好きか嫌いか、得意か苦手ではなく、目的を達成するために必要か不必要かで判断することが重要です。

③可逆性

年齢や遺伝などを理由に、身体をかえることを諦めてしまっている人がいます。

オリンピックやプロ選手を目指すなら、年齢や遺伝は大いに影響がありますが、一般の人で今までトレーニングをしたことがない人なら現状よりは確実に身体はかわります。

現場では、オリンピックやプロ選手レベルで限界までトレーニングをしていた人たちは年齢とともに衰えますが、限界までトレーニングをしていない一般の人であれば、上限が下がったとしても余力があるので、年齢関係なく筋力などは向上します、と説明をしています。

(例:その人の上限を100とすると、年齢とともに上限は90・80と減少していきますが、20までしかトレーニングしていなければ上昇の余地はまだあります。)

同じように、「生まれつき身体が硬いので柔らかくなりません」と考えている人は多いですが、適切なメニューを継続して行えば柔軟性もあがります。
(体操選手など高いレベルで求められる柔軟性は遺伝が関係する場合もあります)

④漸進性の原則

トレーニングや有酸素運動を行っている割には、身体の変化が少ない人がいます。

運動が習慣化できている人で身体の変化が少ない理由として、負荷・量が同じメニューを続けていることがあげられます。

身体は同じ刺激を続けると適応し、少ないエネルギーで動かせるようになります。

最初は30分歩いて100キロカロリー消費していたのが、何ヶ月もすると100キロカロリーも消費しなくなります。

消費量を増やすためには、時間を増やす・スピードをあげる、ルートの変更・右回りを左回りに変更・左側を右側に変更などもおすすめです。

漸進させる考え方

負荷の考え方ですが、トレーニングであれば重量の変更・種目の変更・回数の変更・ツールの変更などがあります。

ストレッチであれば、伸ばす時間・方向・角度、アクティブ(自動)・パッシブ(他動)などがあります。

負荷を上げること・たまには少し下げてみるなど負荷を定期的に変化させましょう。

変更するタイミングや変化量は専門家に相談してみてください。

まとめ

今回は、トレーニングの原理原則8つのうち4つについて解説をしました。

効果が得られていない場合、必ず理由があります。

次回は残りの4つを解説します。

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