胸椎の評価①は「頸切痕」と「胸椎2番」の位置を探す必要があります。
「頸切痕」は胸骨柄の上の部分となりますので簡単に見つるけることができます。
探すのが難しいのは「胸椎2番」
まず、首を屈曲させ最も突出している骨を探します。
一般的に最も突出している骨は頸椎の7番となり、その2つ下の棘突起が胸椎2番となります。
しかし実際の現場では、最も突出している骨が頸椎7番でない場合があるため確認をする必要があります。
胸椎2番の探し方
ステップ①
クライアントは座位で、後方から探します。
ステップ②
頸椎を屈曲させ、突出している骨の棘突起を左手の親指で触り、突出している骨の1つ下の棘突起を右手の親指で触ります。
(上の棘突起を右の親指、下の棘突起を左の親指でもOKです)
現段階では、上にある棘突起を頸椎7番、下にある棘突起を胸椎1番と仮定します。
ステップ③
屈曲している頸椎を元の位置に戻し、頭部を左右にゆっくりと回旋します。
頭部を回旋させる際、頭部が前方変位していると下部頸椎の動きが少なくなるため、頭部の位置を修正してから行います。
皮膚等の組織も動きますので、少し強めに触診をし、棘突起の動きを感じましょう。
ステップ④
左の親指で触っている棘突起(上の棘突起)が動き、右の親指で触っている棘突起がほぼ動かなかった場合、左の親指が頸椎7番で右の親指が胸椎1番となります。
*頸椎7番の可動域が多く、胸椎の1番は可動域がが少ないため
ステップ⑤
胸椎1番の位置が確定したら、その1つ下の棘突起が胸椎2番となります。
上下の棘突起が動かなかった場合
左の親指で触っている棘突起と、右の親指で触っている棘突起が両方とも動かなかった場合は、頸椎の6番と頸椎の7番を触っている可能性があります。
その場合、触っている骨を1つずつ下にずらして再度回旋し、棘突起の動きをチェックします。
上下の棘突起が動いた場合
左の親指で触っている棘突起と、右の親指で触っている棘突起が両方とも動いた場合は、胸椎の1番と胸椎の2番を触っている可能性があります。
その場合、触っている骨を1つずつ上にずらして再度回旋し棘突起の動きをチェックします。
まとめ
胸椎2番を探すにはランドマークを探すことと、骨の動きを感じることが必要となります。
解剖学の知識と触診の技術が、姿勢評価にも求められます。
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