Shape-labでは姿勢評価に関するセミナーの開催、電子書籍・ペーパーバック版「はじめての姿勢評価」を出版しています。
その中で「膝蓋骨・脚の評価」においては
・膝蓋骨の評価①
・膝蓋骨の評価②
・膝蓋骨の評価③
・脚の評価(前額面)
・脚の評価(矢状面)
5つのやり方を紹介しています。
今回は、膝蓋骨の評価③について解説をします。


膝蓋骨の評価③

評価:ASISー膝蓋骨中央を結ぶラインと膝蓋骨中央ー脛骨粗面を結ぶラインがなす角度が基準値内
手順
①クライアントは腰幅で立ち、正面から下肢に目線をあわせ評価を行います
②ASIS・膝蓋骨中央・脛骨粗面の位置を確認します
③ASISー膝蓋骨中央と膝蓋骨中央ー脛骨粗面を結ぶラインをひきます
④手順③で引いたラインのなす角度を測ります
⑤手順④で計測した数値が基準値内となるか評価します
評価基準・結果
・基準 男性:10〜15° 女性:15〜20°
・男性10°以下、女性15°以下
・男性15°以上、女性20°以上
考察
□男性10〜15°、女性15〜20°の場合
・問題なし
□男性10°以下、女性15°以下の場合もしくは男性15°以上、女性20°以上の場合
・膝蓋骨が外側・内側どちらかへ変位している
・膝蓋骨に問題はなく、脛骨に問題がある
*外側・内側どちらに変位しているか、脛骨に問題があるかは、Qアングルの評価のみでは判断することはできません。
膝蓋骨の問題?脛骨の問題?
膝蓋骨の位置に問題がなくても、Qアングルが基準値内とはならない場合があります。
Qアングルの評価において、膝蓋骨に問題があると判断できるのは、脛骨に問題がない場合です。
そのため、「脛骨の評価①」と「膝蓋骨の評価③」の結果を考察することで膝蓋骨に問題があるのか?脛骨に問題があるのか?を判断することができます。
Qアングルの評価結果
評価結果を膝蓋骨・脛骨の視点から整理すると
①膝蓋骨・脛骨ともに問題がない
②膝蓋骨は問題がなく、脛骨が外旋もしくは内旋している
③脛骨は問題がなく、膝蓋骨が外側もしくは内側へ変位している
④膝蓋骨が外側へ変位していて、脛骨が外旋もしくは内旋している
⑤膝蓋骨が内側へ変位していて、脛骨が外旋もしくは内旋している
となります。
Qアングルに問題があった場合は、膝蓋骨もしくは脛骨のどちらかに問題があると考えましょう。
まとめ
今回は、膝蓋骨の評価③について解説をしました。
Qアングルの評価は2人で行う必要があり(クライアントの手を借りればトレーナー1人で実施できますが)現場ではあまり行うことがありませんが、知識として知っておくことで身体の問題を考察するヒントとなります。
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